奨学金の返済シミュレーション|第二種の利息と返済年数の考え方

2026年7月20日 ・ 教育費・制度

奨学金と家計簿

先に結論。JASSO 貸与型奨学金の返済は「借入総額・利率・返済年数・毎月額・所得連動返還」の 5 軸で判断。第二種(有利子)を借りる場合、利率は貸与終了時に確定するため事前試算は目安値で。月 8 万円 × 4 年 = 384 万円を約 20 年で返す例が代表的で、家計に与える影響を借入前に試算するのが定石です。JASSO 公式のシミュレーターを活用します。

JASSO 奨学金の 2 種類

第一種奨学金(無利子)

  • 利息なし
  • 世帯収入・学業成績の要件
  • 貸与月額(自宅通学/自宅外、国公立/私立で異なる)
  • 例:自宅外私立で月額 20,000〜64,000 円から選択

第二種奨学金(有利子)

  • 利息あり(貸与終了時に利率確定)
  • 第一種より緩い要件
  • 貸与月額を 20,000〜120,000 円から選択
  • 上限 12 万円/月(多くの学部)

返済シミュレーションの 5 軸

軸1:借入総額

  • 月額 × 貸与月数 = 総額
  • 例:月 8 万 × 48 月(4 年) = 384 万円

軸2:利率

  • 利率固定方式:貸与終了時の利率で固定
  • 利率見直し方式:5 年ごとに見直し
  • 近年の実績:0.1〜0.5% 程度で推移
  • 上限 3%

軸3:返済年数

  • 借入総額に応じて自動決定
  • 一般に 10〜20 年
  • 借入総額 100 万円未満:10 年
  • 借入総額 300〜400 万円:15 年
  • 借入総額 400 万円超:20 年

軸4:毎月の返済額

  • 元利均等返済
  • 総額と利率から自動計算
  • 月額固定(利率見直しで変動あり)

軸5:所得連動返還方式

  • 年収に応じて月額が変動
  • 前年の課税所得の 9% を返還
  • 年収が低い時は返還額も低い
  • 第一種のみ選択可

借入例別のシミュレーション

以下は目安値です。実際の返済額は JASSO 公式シミュレーターで必ず確認してください。

例1:月 5 万円 × 4 年間

  • 借入総額:240 万円
  • 一般的な返済期間:15 年前後
  • 月々の返還額:13,000〜14,000 円

例2:月 8 万円 × 4 年間

  • 借入総額:384 万円
  • 一般的な返済期間:20 年
  • 月々の返還額:16,000〜18,000 円

例3:月 12 万円 × 4 年間

  • 借入総額:576 万円
  • 一般的な返済期間:20 年
  • 月々の返還額:24,000〜27,000 円

利率 0.5% 前提の概算。実際の利率で総返済額・月額は変わります。

家計への影響

卒業後の初任給との関係

  • 新卒平均初任給:一般に 22〜25 万円(学部・業種で異なる)
  • 手取り 18 万円程度と仮定
  • 月々の返還額 1〜3 万円は手取りの 5〜15%
  • 一人暮らし・家賃と合わせると重い場合も

ライフイベントとの重なり

  • 結婚
  • 住宅購入
  • 子育て時期
  • 返済 15〜20 年は人生の主要ライフイベント期と重なる

減額返還・返還期限猶予

減額返還制度

  • 月々の返還額を減らして期間延長
  • 一定期間(原則 15 年以内)
  • 総返済額は変わらない

返還期限猶予制度

  • 一時的に返還停止
  • 経済困難・災害・傷病等
  • 最大 10 年程度

相談窓口

  • JASSO 相談センター
  • 早めの相談が重要
  • 延滞は個人信用情報に登録される可能性

教育資金の準備

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給付型奨学金との比較

国の教育ローンとの比較

  • 国の教育ローン(日本政策金融公庫):親が借入
  • 奨学金:子が借入・返済
  • 主体・返済開始時期が異なる
  • 詳細は 国の教育ローンの使い方

借入戦略

借入額を抑える工夫

  • 給付型を優先(要件を満たすなら)
  • アルバイト・家庭からの援助で借入減
  • 国公立志望で学費を抑える
  • 詳細は 国公立 vs 私立大学

大学院進学の場合

  • 学部と合算で借入
  • 大学院は月額上限が上がる
  • 総額が膨らむリスク

返済開始と繰上返還

返済開始時期

  • 卒業後 6 か月から(通常)
  • 大学院進学時は在学猶予申請
  • 就職・進学状況に応じて調整

繰上返還

  • 一括繰上:残額を全て
  • 一部繰上:任意の金額
  • 利息負担軽減の効果

家計に組み込む

就職前の準備

  • 内定〜卒業までに返済予定額の確認
  • 家計シミュレーション
  • 貯蓄の目安を設定

卒業後の家計

  • 手取りの 5〜15% を返済枠に
  • 住居費・食費・娯楽とのバランス
  • 緊急予備費を確保

保護者の関わり方

  • 借入前の家族会議
  • 子への説明(借金の責任)
  • 保証人・連帯保証人の責任
  • 機関保証制度の利用

教育資金の備え

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よくある失敗

失敗1:借入額を高く設定しすぎる

「上限まで借りておく」で借りると、返済期間が長引きます。必要最小限に絞るのが基本。

失敗2:返済シミュレーションをしない

「なんとなくで借りる」と、卒業後の家計を圧迫。JASSO シミュレーターで必ず試算を。

失敗3:延滞して信用情報に傷

延滞は個人信用情報に登録される可能性。早期相談が鉄則。

失敗4:返済を親が全額肩代わり

親の老後資金を圧迫するケースも。分担ルールを借入前に決める。

失敗5:所得連動を軽視

第一種は所得連動返還を選べます。低年収期の負担軽減として有効。

子育て世代への影響

奨学金返済中の子育て世帯は増加傾向。教育費全体の見直しは:

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ご注意:本記事は 2026 年 7 月時点の JASSO 奨学金制度に基づく一般的な情報です。利率・返済制度・救済制度は年度で変更されるため、必ず日本学生支援機構(JASSO)の公式サイトで最新情報と実際のシミュレーションをご確認ください。返済に関する個別の相談は JASSO 相談センターへ。

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